JJazz.Net (2015年6月4日 Vol.614)
スタッフのお薦めCD・ディレクターの岡村さん
『Heart’s Calling/ 平麻美子』
NY在住の平麻美子さんの新作。彼女の歌声は軽やかに、しっかりと心の深い所まで届いてきます。
あのマーク・マーフィーも”ジャズボーカルの優れた天分を持つ”と賞賛していますが、
元々ピアノを専攻していた彼女が歌に転向したのは17歳の時。
薦めたのは今回の「PIT INN」のゲスト、板橋文夫さん!
いつかその時のことを聞いてみたいですね。
ちなみに、中原美野さんによるJJazz.Netのコラム「JAZZ in NEW YORK#5」の中で、
NYで活動する日本人ジャズミュージシャンの一人として平さんも登場しています。
Jazz Life(2015年7月号)
強力なメンバーをバックに独自の世界観で魅了するセカンド作
NYで活躍する平麻美子の2作目。スモーキーな中低音ヴォイスで歌詞をかみしめるように、絶妙なフェイクを交えてじっくり歌い上げる平麻美子の歌唱。一聴してすぐにわかるほどの世界観を確立している歌い手は世界中を見回してもそういないだろう。それはもはやジャズという枠に収まり切らない平麻美子の音楽であり、スタンダードと歌謡曲の⑩をなんの違和感もなく共存させてみせる。バックは古谷淳を中心としたトリオに、曲によってホーンが加わる。特筆すべきは平とリズム・セクションの一体感であり、それは歌伴の域を超えたバンドサウンドと言っていいだろう。まさに歌うがごとき古谷のピアノも聴き所のひとつだ。(星野利彦)
レコード・コレクターズ(2015年9月号)
マーク・マーフィーに師事した平麻美子は、個性味のある独自のスタイルを持つシンガーだ。彼女は、88年にフィラデルフィアのテンプル大学でジャズを学び、99年からはずっとニューヨークで活躍している。今回のアルバムは、12年の『and it begins』に続く第2作目の作品。デュオからセプテットまでいろいろなバックで歌っている。安ヵ川大樹のベース、古谷淳のピアノを中心に個々のミュージシャンの卓越した技量もさることながら、一聴して彼女を中心にしたバンド全員の意思統一の素晴らしさを感じた。彼女の解説を読んで、なるほどと思い、歌に対する真摯な態度に大いに共感を覚えた。日本語の「赤い風船」等10曲を歌っているが、中でも大空を舞う雲雀に託す願いが浮かんでくるような「スカイラーク」、チャレンジングなバラード、11分を超す長尺のジミー・ロールズの「ザ・ピーコック」にノーマ・ウィンストンが歌詞を付けた「ア・タイムレス・プレイス」が強く印象に残った。早く次作を聴きたくなるような歌手だ。 (高田敬三)
The Walker’s(Vol. 42, 9月発売号)
NY在住のジャズヴォーカリスト、平麻美子の2nd
ダイキムジカが2012年12月に立ち上げた新レーベル「D-neo」第7弾となるこの作品は、2012年5月に発表された『and it begins』(DMCD-21) に続く、平麻美子の最新2ndアルバム。 フィラデルフィアのテンプル大学にてジャズを専攻し、在学時代からプロ活動を始める。卒業後に活動の拠点をNYに移し、2002年度「Jazzconnect Jazz Vocal Competition」部門で3位入賞。翌年にはジェームス・マクブライドのグループで全米ツアーに参加という経歴を持つ。「心から求めるもの」というタイトルを付けたこの2ndアルバムでは、独自の世界観を持つ歌声で日本人の音や感性、可能性を追求している。ラストの「赤い風船 」の歌声も秀逸。(加瀬正之)
ラジオNIKKEI第一・オフィシャルブログ
「今日もジャズ日和」
Vol.275~ビッグアップルの歌姫から抜粋
「本場でもまれて来た人だけに表現・発音・発声どれをとっても本物の輝きがある。...気風の良い明るい彼女の深い思い込みを有した歌い口。」(小西啓一)