本題に入る前に!
この月曜のNB Loungeは、pianoにsenri oeさんをお迎えしてお届けします。
予定通り、7時半スタート、No Cover, No Minimumですよ!
Come to NB Lounge 🙂
さて。
いくらジャズ専門で唄っていても、いくらジャズが好き!と言っても
元々、ジャズから音楽畑に入ったわけではない自分であるからして、
日本の音楽、周囲が想像する以上に、本人は好きなのである。
正直、高校生以降、邦楽系のポップス、ロック、そちら方面は聞いていないし、
高校生のお小遣い、バイト代なんて大した額ではないので、
自力でアルバムを買って、なんていうのには限界があったし、
You & I(懐かしい?)で借りるなんて言っても、やはり限度があったし。
兄、姉がこれでいたら少しは環境も違っていたと思うが、
それもいないので、知っているものというのは無茶苦茶少ない。
自慢には全くならない話だ。
だけれども、何気に好きなのである、日本の音楽が。
だから、大人になった今、そしてネットが普及して
色々なところから、あの頃聞きたかったもの、
自分より大人の方々の世代が聞いてきたもの、創ってきたものを
好きなだけ遡って聞ける環境になり、
遅ればせながら、高校時代のキャッチアップ、
洋楽ばかり聞いていた大学時代、ジャズばかり聞いていた大学時代、
その間に逃したものをキャッチアップに勤しむ日々(というか、週末、厳密には。)
時間が許す限りにドップリいってしまうし、それがまた楽しかったりする。
アメリカに長く暮らしていると、日本人のアーティストの音源を入手する手段は
かなり限られている。例えば、通販(アメリカの日系書店のサイトがメインで、
最近では直で日本のamazonなど)、紀伊国屋さん(あまり多い品揃えではないですが)、
book offさんとか(中古ですね)、あとは、親、友人が来る際に持ってきてもらう、
人からコピーさせてもらう、など。
ここに、最近は数に限りがあるものの、iTunesからダウンロードというのが加わった。
セレクションの狭さに笑いすら込み上げるものがあるが(失敬!仕方ないですよね。すんません。)、
時間をかけてiTunes上を徘徊すれば良いものにも当たる。
その時間をかけて巡り会ったもので、ああ、巡り会って嬉しい!っていうのには
saigenjiさんであるとか、kicellさんなどがあったりするし、最近では
吉田美奈子さんの昔のアルバムがぽこっと一枚だけあったりして、え?みたいな。
そういえば小坂忠さんも2000年ぐらいに発売になったものがヒョッコリありました。
こゆワタシ的にはハッピーなものに並んで、ワタシのよく存じ上げない方々、
と柔らかく呼んでおきますが、思ったより何気なーくダウンロード化に注力されてたりして。
所謂、日本のカラオケシーンでは断然強いであろう方々ですね、
昨年でしたか?、電撃結婚だか婚約だかされたA.H.さんとか。
そゆラインの。
で、
ちょっと話がごちゃっとしそうなんだが、WEBで自分のコンテンツをサーチエンジンで
ひっかかり易いようにキーワードを噛ます、仕込み技(!)があるわけだが
例えば、エリントンの作品に傾倒しているアーティストだったら、
デューク・エリントンって仕込んだりとか、ま、色々、キーワードとしては考えられる。
結局、どんな人に自分を見つけて欲しいか、ってのがマーケのポイントなわけで、
有名な話で、自分のレズメをオンラインで公開して、採用して欲しい会社数社の
社長の名前を仕込んで、社長の名前をウェブでググると自分のレズメと
自分からのメッセージが一番に出て来るようにして、自分が望んでいた会社に
就職した人の話は、去年、ネットを大きく賑わせた。
(頭、いいよねー!)
さて、話を戻しますが!
ワタシは自分でアルバムを出しているわけではないので、
iTunes Storeのしくみはよく理解できていないが、
Geniusであるとか、Pingなどを見る限り、SEOを考慮したものが
絶対存在するだろうな、と。
恐らく、iTunes Storeにアップしたアルバムなり、楽曲の
ジャンルってのは、購入見込み客?Potential BuyerのGeniusや
同じようなものを好むPing経由の横繋がりっていうんだろうか?
それにも少なからずとも影響があるんだろうな、と察するわけだ。
これは、その道のずぶの素人であるワタシにも想像できることだから、
その道、その筋の方には考慮済みというか、理解しているだろうな、
期待してしまうのである。
んだがー、
クラシック、ジャズ、ゴスペルなど、ジャンルがハッキリしているアーティスト以外は
極少数を除き、かなりの多くのアーティストがJ-Popで登録されているという事実。
これいかに?
例えば、最近見つけた吉田美奈子さんの「扉の冬」と小坂忠さんのアルバム数枚。
吉田美奈子さんはJ-Popで登録されている。
小坂忠さんのゴスペル系のアルバムは、ちゃんとゴスペルで登録されてますが
それ以外のものは、やはりJ-Pop。
ワタシ的な発想からしたら、例えば吉田美奈子さんの「扉の冬」を聞いて欲しい人達というのは、
まず、J-PopをアメリカのiTunesストア探す、購入する層には多いのか?
A.Hama◯◯◯◯.であったり、Aya◯◯、◯tadaなどのアーティストを好んで聞く人達に、
果たして吉田美奈子さんを聞いて欲しい、一番のターゲットなのだろうか、と疑問が浮かぶ。
むしろ、Carol King, James Taylorなどを好む層、Popというジャンルを選ぶ人達、
もしくは、Carol KingのTapestryなどを聞く層、Rockというジャンルを選ぶ人達に
すんなり受入れられる可能性の方が、未だポジティブだよなーって思う。
もっと一歩踏み込んで、Singer/Song/Writerという区分だっていけるかもしれない。
ただ、率直に言ってJ-Popをカテゴリーに選んだ時点で、アメリカのダウンロード市場では
まず日の目を見ないんではないか、というのがワタシの懸念。
これは小坂忠さんのアルバムも同様のことだ。
ぶっちゃけ、Bonnie PinkさんがJ-Popで上がってるのも、ちょっと疑問。
確かに本国ではそうなんだろうけれども、違うジャンルを当ててもいいような気が
(もしも、本気で売るなら、ってことで。あれは、純粋にPopに入れたほうが
多少なりとも希望が持てるような???英語の詞の楽曲が多い方ですし。)
矢野顕子さんは、ご自身のリーダーでは、エレクトラから出されたLove Lifeと
ノンサッチから出されたPiano Nightlyが上がってる。
Love LifeはPopで、Piano NightlyはJazzで登録されているのは
レーベルのカラーと、レーベルのマーケの判断だと願いたい。
でも、どちらも言えるのは正しい区分けだな、という点。
矢野さんは、Singer/Song/WriterでもWorldでも行く(ける)可能性は
きっとあったんだろうけれども、このカテゴリーを各々選択したことで、
はっきり、どの辺りの方に聞いて頂きたいってのが一発で理解できるし、
どうスッコロんでもJ-Popとはしないだろうなー、と。
ちなみにyanokamiは、ヤマハからシングルが2種出されていて、Electronicで登録されてる。
これも最も適したカテゴリーだし、思わず拍手。
ここでもう一度言うけれども、ワタシはiTunes Storeの登録過程を知らないから、
ひょっとしたら、日本国内で登録した際に、日本での登録内容が平行、強制で用いられるのかもしれないし、
ひょっとしたら、登録を何度か国に分けるとか、手間をかける方法があるのかもしれない。
(日本は日本、アメリカはアメリカ、欧州は欧州、みたいな?)
矢野さんのような例は特異な例の一つで、海外のレーベルが登録を独自にしていて
日本とは連動してないから、うちではできないんだよー、みたいな
大人の事情?があるのかもしれないし。
その辺りは分からないけれども、
もしも、
私達、JapaneseでPopやってます、という理解で、
じゃ、J-Popだよね、選ぶのは、
ってなっているのだったら、なんだか妙にもったいないと思うし、
加えて、こゆのを垣間みると、実は、ひょっとしたら
ま、メインは日本市場だし、海外はよくわからないから、
もし、売れたらいいよね〜、とりあえず、ワールドワイドにしとく?
っていう、なんとなくStoreに入れてみました、っていう観点からやってるのかなー、とか、
海外にいる日本人のみを対象で、著作権的な観点や音楽の内容的に問題がないもの、
とりあえず、テスト的に出してみてます、
っていうgood willっぽい観点からやってるのかなー、とか。
でも、それだったら、確かにJ-Popが一番妥当なのかもしれないですけれども。
そう、アメリカに住む日本人を第一にマーケの対象にしているなら。
要らぬことを考えてしまうのである。
いや、勿論嬉しいんですよ、日本の音楽が量は少ないにせよ、
ダウンロードできるのは!
でも、日本の音楽を誇りに思い、自分がジャズをやっていても、
大きく影響を受けた音楽の一つなわけだから、
そういう「素敵」を、日本人以外にも伝えたいな、って日々、思う自分ですから、
こういう些細なことが、些細なことに思えないのです。
変ですか?こゆ心配事っていうか、concernって(笑)。
ジャズ屋なんだから、ジャズのことだけ心配しとけ、って言われたら
はい、それまでよ、なんですが。てへへ。
どなたか、お詳しい方いらっしゃったら
是非、教えて頂きたいです、この登録の過程。
なんか、知っておかなくちゃいけないような、
そういう思いに、漠然と自分が在るのです。
もしも、強制的に日本の登録内容が平行で登録されなくては
ならないような事情があったとしたら、
それは変えるようにAppleに働きかける、意思表示を皆がすべきだと思うし、
絶対、海外のマーケットを視野に入れている人には重要な問題だと思う。
(個人的には、強制ではないと睨んでます。
だって、アーティスト名はローマ字、英語で登録できて、
タイトルは漢字のままの方と、
アーティスト名とアルバムタイトル、曲名まで
きちんとローマ字、英語表記にされて登録がなされている人がいるってことは
ジャンルの選択も、きっと選べるんじゃないかって、
単に、レーベルが一手間をかけたいか、かけたくないか、
その辺りが一番の問題なんではないか?って、ついつい疑ってしまうんですが。)
但し、一発ガツーンを期待して、
例えば、いきなりJ-Popという用語が、
Tofu, Soy Sauce, Tempra並みに浸透したとしたら
J-Popを最初から噛ますという選択は、イキなのかもしれない。
その大ブレイクを待ってJ-Popにノッケから賭けてるのだろうか?
だとしたら、それはそれで凄いかも!
追記:
昨晩、ブログを更新した後に、本当に偶々なんですが、ふと思ってPat MethenyのThe First CircleのアルバムをUS iTunes Storeでサーチをかけたところ、このアルバム、何故か2つ登録されてまして(いつからそうなのか、いつそうでなくなるのか、ワタシには分かりませんが)、一つは、ジャズのカテゴリーで$9.99で、もう一つはオルタナティブのカテゴリーで$7.99で出てました。解説も、曲も、曲の長さも、発売年度も、ミックスの違いも特には明記されてなく、どう見ても同じもの。はて?これはマーケティング上、何か意図があるのか?単なる、iTunes Store側の何かのミスか、それとも、セールが行われていて(ほら、古いアルバムの値段が下げられたり、するでないですか?)、その際、オリジナルの値段のものが下げ忘れられたのか?うーむ。分からない!
どちらにせよ、買う側は、安い方で買いたいと思うだろうし、高い方で買っちゃった人は、差額、要求してきそうだし(アメリカですからね、なんせ!)。加えて、ここで分かるのは、同じアルバムを2度登録することができる可能性は、高いというより、恐らく出来るってことですよね。その手段をどこに、何にapplyするってのがポイントかも、なんて思いませんか?