昨晩、気の置けぬ友達とイーストビレッジで食事をした。
久しぶりにIndianの夕飯となった。程よく辛いカレーと、タンドーリチキンをシェア。
勿論、ストレス発散、会話も弾む。
甘いものは別腹とは口にはしなかったけれど、
恐らく頭を確実に過ぎっていたと思う。笑
彼女は、iPhoneを取り出して、どこに何を食べに行くか手際よく探し出す。
予約なしでフラリ入ることを考えれば、いくつか候補が上がっているほうが良い。
ということで3軒リストアップ。近いところから順番にあたることに。
結局、リストのトップ、一番近い場所に位置していたお店で
決着がついてしまった(後の二軒は、また次の機会に、ということで)。
そこは、いつも食べてみたいな、行きたいなと思っていた店で、
そこを彼女が選んだことも、丁度二人分の席が空いていたことも小さいミラクル。
デザートを専門にしたお店で、お酒も出す。
メニューは3つのディッシュから成るコース・メニューのみ。
そう、知る人ぞ知るChikaLiciousである。
夜のイーストビレッジ、10th Streetの
2nd Avenueを少し入ったところの北側にある。
店の前に差し掛かると、まずその明るさに気付く。
内装が白で統一されていて、路に面した部分はガラス張り、
お店の幅と同じぐらいの幅の光が、店の前の歩道を照らす。
勝手なイメージだけれど、ツルツルした感じが宇宙船っぽい。
もちろん、宇宙船の中がツルツルな白だなんて知る由もない。
ああ、そうだ、マイケルとジャネットのデュエットの、あのビデオの中の宇宙船は、
少なくともツルツルっとした白だったような気がする。
想像とは、勝手と紙一重である。笑
キッチンをカウンターが囲み、
カウンターはドラム用のチェア(って、あんなに伸びるの?って高さ)に囲まれる。
テーブル席が壁際に幾つか有り、恐らく、店内は20人も入れば満員。
小さい厨房が店の北側の壁の向こう側にあって、
そこからドリンクやら、なにやらが出てくるが、
デザートは、ほぼ全てカウンターの内側からサーブされる。
シェフの手の動きに見惚れ、デザートが創られていく過程に見惚れ、
完成したデザートに見惚れ。
一緒に行った友達との会話は、あってないような状態が続き、
デザートを一口、一口運べば、笑みと、感嘆のため息以外は
我々の口から何も出てこなくなる。
冬のメニューの中からワタシは、
ブラウン・シュガーのパンナコッタと
ピンク・グレープフルーツのシャーベット添えに
トーストしたピスタチオがブリックル状になったものがトップにちょこんと座ったもの、
それにワインのペアリングをして頂いた。
メニューに書かれていたワインではなく、違うものが出てきた。
ちょっと名前が分からなかったのだけれど、白の、ほんのり甘い、微発泡の飲み物だった。
マスカットっぽい味。漠然と、ドイツ、リースリング、みたいなイメージ。
(でも、発泡してる感じは舌では分からない程度。
気泡がグラスに見えるから発泡してる?って思うぐらいなので、
ひょっとしたら全く発泡してないかも!
ということなので、あくまでも無責任道を貫かせて頂く・笑)
メインのデザートの前後に、一品づつ出てきて、
我々はコーヒーの味のチーズに
果実(シトラス、、、だったのかな?あれは)のソースがかかったものが
まず出てきた。
隣の人たちは違うチーズにベリー系のソースだったみたい。
締めは、どのお客様も同じで、ココナッツのマシュマロ、
シトラス系の焼きケーキ、そしてチョコレート・ガナッシュのトリュフ。
イントロがあって、曲の本編が始まって、
そしてエンディングがあって。完全に一つの曲になっているのである。
各々のディッシュに独特のハーモニーがあって、また3つのディッシュ全体のハーモニーがあって。
そして、飲み物が交わることで、抑揚がついてくる。
そこに眼と口で味わう音楽といったところか。
ワタシの音楽に、あれほどのパワーが備わる日はやってくるのだろうか?
なんだか妙に妬けたのである。
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ChikaLicious
203 E 10th St New York, NY 10009
(212) 995-9511
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Hours:Thu-Sun 3 pm – 10:30 pm